2022年12月1日木曜日

【1990年代貨物】ピギーバック貨車の最期

近々HOのプラ完成品が発売されるということですので、今回のテーマはトラックを丸ごと乗せて輸送する「ピギーバック」用貨車についてです。
↑機関車次位にピギーバック車を1両連結した高速貨物列車(1998年1月 平塚~茅ヶ崎間)
あたかも機関車のあとにトラックが続いて走っているようにも見えるこの輸送形態。よく観察するとトラックの四隅がワイヤーで固定されており、走行中に貨車が揺れるとトラックがつられてゆらゆら揺れているのが見て取れてちょっと面白い光景でした。

結構な本数運転されていたピギーバック輸送車でしたが、1990年代末頃になると一気に下火になって貨車はあれよあれよという間に運用を離脱。ネットで検索すると料金設定で顧客との折り合いが合わなくなって一気に廃れたらしいですが、深刻なドライバー不足が叫ばれている昨今にこそ軌道に乗ってほしい輸送形態なのにうまくいかないものですねぇ

そして専用貨車のクム80000やクム1000・1001は10年前後の車歴の車でしたので即廃車とはならずあちこちの貨物駅に疎開・留置されました。
↑東京貨物ターミナルでコキとともに留置されるクム1000-527ほか(1999年9月)


疎開先に向かっているのか、一般貨物列車に連結されて新鶴見を通過するクム1000・1001計4両(1998年2月13日)

田端駅には確認できただけでも
クム1000-530+クム80049+クム1000-536+クム80074+クム1000-533+クム80050+クム80071+クム80068+クム80066+クム80072+クム1000-532が一列に留置。
(1999年4月18日調査)

神奈川臨海鉄道千鳥町にはクム1000-518+508+520+516+519+517(2000年1月4日調査)
この他にも新興(旧入江)や東高島辺りでも留置されているのを見かけましたが、それらの留置車達もいつしか廃車されて姿を消しました。

のちに台車・ブレーキ装置等は新製されたトキ25000(東邦亜鉛私有車)に転用されます
↑車両メーカーから化成品列車に混結されて小名浜に向かうトキ25000-7と8(1999年3月18日)
ネット上に速報としてこの車の画像が上がっているのを見たワタシは、JRに既存車がある形式を私有貨車として新たに造ってしまうという状況がのみ込めなくて頭に無数の疑問符が沸いたものでした(笑)。

こちらの新トキ25000は石油以外では珍しい車扱貨物(=コンテナではなく貨車自体に積荷を積む輸送)として永らく活躍していましたが、トキ車の方の輸送は廃止されてタキ1200だけになるという噂が立ったりして行く末が心配なところです。

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