2025年5月26日月曜日

【ブラちどり】せたがや・砧線跡を歩く

 かつて東急には渋谷から二子玉川までの“玉川線”という路面電車があって、その二子玉川から脇にそれる砧(きぬた)線という支線もあった…という史実はいくつもの書籍で紹介されていえ有名な話ですが、恥ずかしながらつい最近までその砧線のルートを把握できていませんでした。
それが昨年たまたま付近で路線バスに乗ったときに廃線跡らしきカーブを見かけたことをきっかけにようやく確認できたので、時間を作って歩いてみました。

二子玉川から東急バスで砧本村にまず移動。往復でルートが異なるので、行きにバスを利用するとだいたい砧線跡をトレースする様です。
砧本村バス停全景
時間調整することもある主要バス停で、バスは右から来て一回転して停まり、左方向に抜けていきます。
画面右手に見えるバス待合所はつい数年前まで電停の屋根を移築した物が建っていたのですが、今は新しい建物に建て替えられました。

乗ってきたバスのルートをさかのぼります
右手に砧下浄水場を見つつ進み、二又の道を左へ
少し行くと鎌田町南睦会会館(町内会の集会場?)があり
敷地に三角柱のトラスが建っているのを発見!
電車の架線柱かも!? と思いましたが、ざっと現役時代の画像を検索すると写っているのは木製ポールばかりなので、結局砧線と関連があるかどうかは不明です。
さらに進むと先ほど二又に分かれた道と合流
ちょうど砧本村に向かうバスが通って行きました(画像奥が砧本村方)
鉄道跡らしいゆるいカーブが続き
三角公園というバス停名にもなっている公園が左にあります
この付近に戦前に2年だけあったという砧線の幻の駅=伊勢宮河原駅があって旅客と砂利を扱っていたそうです(ソースは後述します)
その先でさらに左にカーブして野川に架かる吉沢橋を渡ります
橋自体は近年架け替えられたらしき今風の橋梁ですが軌道時代からあった様です。
川を見たらアオサギ(?)が1羽いました
橋を渡りきると吉沢バス停←発音はよしざわの“し”にアクセントがつくらしい
砧線時代の吉沢電停もこの辺りだったそうです
その先の吉沢橋交差点で多摩堤通りと交差
軌道跡はここから道路から離れて一本裏の道につづきます
この画像の遊歩道(花みず木通り)のカーブに気が付いたのが今回の探索のきっかけだったのでした
この遊歩道は両サイドが歩道で中央が自転車道(街路樹をはさんで方向別に分かれる)というちょっと不思議な区分
カーブから直線になり
途中のファミリーマートの前辺りにはレールを使ったガードレールもありました。

で、そのファミマ辺りから表通り(中吉通り)に出て少し逆戻りすると玉電と郷土の歴史館(旧大勝庵)があるので、せっかくですから入ってみました。

こちらには世田谷線(書くまでもないですが玉川線系統のうちの生き残った路線)で1999年まで活躍したデハ71号車の運転台部分が展示されています。
前面は見えない置かれ方です

入らせていただきました

背面には小さな腰かけ。それまでたって運転していましたが晩年に設置された設備
ワタシの学生時代に通学で乗り、よく運転台を眺めていたので懐かしく感じます。

館長の大塚様に話を伺うと、
  • 経営していた蕎麦屋で、もともと趣味でレトログッズの収集をしていた
  • あるとき電鉄社員からこの運転台を引き取らないかと聞かれ、店にちょうど入る大きさだったので運命だと思ってOKした
  • それ以降 運転台が呼び水となって鉄道廃品が方々から寄贈されてこの規模になった
  • 蕎麦屋はたたみ、ミュージアム1本に絞っている
  • こうして愛好家が訪ねて来てくれるのが何より嬉しい
  • 足が弱ってしまい、待合所が新しくなった砧本村を見に行くこともまだできていない
  • 役所は区民の苦情があるとすぐ古い物を壊してしまう。砧本村の上屋も吉沢付近にあった東急マーク付きの境界石も少し前まで残っていたのに…
といった話を聞かせていただきました。
お話通りお宝鉄道部品と

レトロなコレクション
さらに手製の廃線跡マップも頂いたので、幻の伊勢宮河原駅についても特定できた訳です。

店先に飾ってあるパンタグラフも紛れもなくデハ71のものだそうです

歴史館を辞してさらに二子玉川方に向かいます。
中耕地電停跡に建つ石碑

あとは特に痕跡はなく二子玉川のビル群に消えてしまいます。

わずか2.2㎞の短い廃線跡ですが、廃止から50年以上経過しているにしては満足いく成果でした。皆さまもぜひ足を運んで見てください。
特に資料館は来訪すると館長さまに喜ばれます(笑)。

鉄道コム&にほんブログ村参戦中、グッと来たらクリックくださいm(__)m
鉄道コム
にほんブログ村 鉄道ブログ 関東の鉄道へ

2025年5月24日土曜日

東急7200系池上線・冷房車・赤帯編成~レビュー~【N】

 
↑今回の製品は右のです

グリーンマックス創立50周年記念製品の一つとして発売されたこの東急7200系を引き取ってきました
GM50周年版の青スリーブから出すと…

中の製品は完全にマイクロエース仕様ですが説明書はちゃんとGM。
不思議な感じがする取り合わせですね

取り急ぎ1両ずつ出してみました
五反田方先頭車=デハ7255
製品はこの車が動力車

中間車=デハ7451

蒲田方先頭車=クハ7552

感心したのが台車上の車体ステップ状の部分の長方形の箇所がちゃんとグレーに塗り分けられているところ(わかるかな?)。クーラーメッシュも別パーツで再現しているし実車をよく調べれているなぁ…と感心しました。

公式Xでも告知されていた車端部のコルゲートの違い
製造年の違いによるのか、デハ2両は窓下コルゲートと車端との間が広いのに対しクハだけは狭くなっています これはワタシでも言われるまで気づきませんでした…

前面
初期に列車無線アンテナを付けた車両(この場合左のデハ7255)は配管が露出しているところも再現されているのですが、さすがにこれはモールド表現が大きすぎに感じます。整備の際に何とかしたいところです。

ここで比較のためマイクロエースから発売済みの上田電鉄帯無し仕様を出してみました
渡り板は上田仕様では板上げ状態ですが、今回品は下げた状態を表現するために別添えになっています↓

屋根を比較
上の上田仕様はややグレーが濃く、二つあるヒューズ箱に挟まれた避雷器が円筒形でしたが下の池上線編成は交換前の角形となっている違いがあります。
うろ覚えですが1992~1995年頃辺りに交換されたと記憶しています

クハ同士を比べると今回品はパイオニアⅢ(ブレーキディスクが車輪内側のタイプ)を表現。
これも実車では東急時代に乗り心地改善のためにTS台車に交換されたことを受けての作り分け。

ちなみに車内は淡いオレンジ成型
これはシートが更新前の9000系や1000系と同じくオレンジとブラウンの2色のシートモケットのものを交互に並べていたうちのオレンジの方に合わせての配色と察します。

ヘッドライト点灯状態
今回品(右)の方が方向幕部の光り方が白っぽくなりました。
個人的には左の方が好みですが、いずれにしろ明るすぎるので幕部分だけいったん塗りつぶすなりした方が良さげ。

沿線民としては一番の不満が編成の選択😤
これはワタシが作成した池上線転入以後の7200系の編成替えの記録ですが、この7255+7451+7552という編成は右端の方にあるどちらかというと一時的な変則編成という認識です。※その下の「7252+7554+7551」の中間は7254の書き間違い
デハ7255はVVVF化された7603+7653とのオールM編成解消と上田交通譲渡対策の編成替え(3M1T編成に組み替えるには補助電源容量が不足する50kVA出力SIV車を優先して放出するためと推測)のため今回製品通りの編成に確かになったのですが、その後目蒲線転出のため中間車の7451が抜かれて7260Fに挿入。あふれた7255と7552は池上線から最後に転出した7251Fの中間に組み込まれて2M2Tの万年予備車となっていくわけです。

ひねらずに先頭をデハ7252としておいてもらえれば1984年に7254Fとともに池上線初のステンレス車・カルダン駆動車・冷房車という名誉ある編成だったのに・・・と古くから池上線沿線にいる私としては残念でなりません。

そんなこと言いつつも池上線とうたって出してもらえたことには感謝しかないです。

鉄道コム&にほんブログ村参戦中、グッと来たらクリックくださいm(__)m
鉄道コム
にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型 Nゲージへ

2025年5月3日土曜日

【赤城通信】5/3現在の青ガエル&3499…上電も少々

 家庭環境的になかなか足を運べていませんが、一応ワタシは非常勤ながら中の人なので、赤城山中のもと東急電車の様子を見て参りました(^_^)ゞ
前回の記事はこちら

青ガエル
松本モハ5005(←東急デハ5055)の方は外板の補修がだいぶ進み、パテ色の状態ながら大変なめらかな肌に仕上がっております。

クハ5006(←東急デハ5048)
こちらの方が先にケレン作業を終えたものの、終えた箇所がまたパテが割れたりしたところがあって補修し直したりしているそうです。

連結面はまだこれから
5006の縦といは古いままで腐食が進んだため撤去した由

また近日2両とも劣化した前面Hゴムの交換を行うとのことです

3499
こちらは塗装から1年経っていますがまだまだつややかできれいな状態を保っています。

5006同様若干の補修はしたそうです …↑ドアの紺色部分ですよ

ちなみに今回の訪問の個人的目的はこのサボ
表と裏
オークションサイトで落とした“雪谷電車区”のサイン入りの回送前サボです。
3000形現役時代は長津田工場入出場回送の際にまさにこのタイプの回送サボを前面窓内に掲出しているのをよく見ましたが、どうやって差していたのかやってみたくて運び込みました。
ということでやってみました
スライド式のサボ差し(これは複製品)を外し…
窓枠と金具の間に乗せるとそれっぽい感じ
ようやく小学生の頃からの疑問が一つ解消しました

サンダーがけ作業に励む代表理事さま
ここの修復はこのお方と地元の板金職人の方のお二人で3両とも面倒を見ているんです。
手伝いにこれず申し訳ない気持ちでいっぱいです😖

・・・と思いつつ門限があるので状況確認だけして下山しました
中央前橋にちょっとだけ寄り道

上毛電鉄の800形をまだ見ていなかったので踏切から撮影

ホームに停まっていた一見すると湘南色みたいな電車は700型の広告電車でした

そしてこちらは駅向かいの遊歩道にあったSL型の遊具
客車が上毛色しているのがちょっとかわいい

鉄道コム&にほんブログ村参戦中、グッと来たらクリックくださいm(__)m
鉄道コム
にほんブログ村 鉄道ブログ 関東の鉄道へ