KATO製品ではちょっと久しぶりに発売発表後即予約を入れたこのJR西日本の旧客セット。まだ入荷しないだろうと思いつつ予約を入れた模型店に入ったら、ちょうど届いたということので引き取ってまいりました。
さっそく1両ずつ見てまいります
マイテ49 2
実車は昭和13年(1938)製造の特別急行用一等展望車。一度は引退して大阪の交通科学館に保存されていたところ、昭和62年にEF58 150現役復帰時に合わせて本線復帰。さまざまなイベント列車に起用されて2022年に引退して京都の鉄道博物館入りした車です。
車籍復活後の姿が再現されており、安全対策のため展望デッキの手すりが増えたところもぬかりなく再現されています
デッキ側から見るのも一等車らしい風格を感じられてワタシは好きです
カプラーはほかの車との連結を考慮して台車マウントタイプのアーノルトカプラー。
側面
トイレ・洗面所窓はスリガラス表現ではなく白い塗りつぶし(FRPはめ込み)なのも復活後の特徴。出入り台脇に復活後しばらく掲出されていたグリーン車マークは無し。お好みで入れてみるのもよいでしょう。
床下機器も蓄電池が新系列客車と同じタイプにされている点などもきちんと再現
屋根は黒に近いダークグレーでベンチレーターは灰色の別パーツをおごっており、現代水準でできております
テールライトとテールマークは白色LEDによって明るく点灯します
車体を外すと、デッキの構造がよくわかります。
かつての同社製マイテ49は展望デッキ部上の屋根と手すりが黒色の軟質プラ一体成型だったのが、ブドウ色でそれぞれ別々のパーツで手すり支柱上部が屋根にはまる構造。
旧製品は旧製品で当時としては驚異的なディテールだったのですが、出してきて比べるまでもなく製品水準の進化を感じられました。
車内はワインレッド表現
色差しして室内灯を点灯させるとなかなか映えそうです
つづいてハザ(=普通座席車)
オハフ33 289
昭和16年製のリベットが目立つ戦前型オハ35系。米子から宮原に召集されてEF58用客車の一員となりました。
側ドアはHゴム支持で、一か所のみ黒Hゴムとなっています
オハ46 13
昭和30年製のスハ43の軽量化タイプで、宮原召集前は出雲区にいたそうです。
鋼板屋根化されたことでそれまでの客車では妻面上端にあったキャンパス押さえの出っ張りがなくなっているのが特徴。
これもドアはHゴム支持
オハフ33 48
これも昭和14年製の戦前型。宮原召集前は鳥取所属でした
実車の側ドアは木製でも側窓より高い位置に窓があったタイプでしたが、製品ではそこまでは表現されていません。
ワタシもそこまでこだわらない人間なので気になる向きは加工にトライしましょう。
3両とも既製品の車番変更のためオハフはベンチレーター一体のままのもの。
オハ46は鋼板屋根らしく明るい灰色の屋根に別成型のベンチレーターが乗っています。
車内はオハフはニス塗りをイメージした黄土色成型で、オハはペンキ塗りつぶしの内装をイメージしたらしいベージュ色成型。
内装に色塗りしたい派のワタシとしては下手に座席のブルーの色に成形されているよりはこの方が助かります。
付属品はマイテについている“つばめ”テールマークの交換用の“はと”や“やまぐち”など。それに台車マウントタイプのナックルカプラーにステッカー。
ステッカーには分割民営化時にスハフ12 701“いこい”+12系+マイテ49で東京から運転された“旅立ちJR西日本号”のヘッドマークに12系用の側面幕も付属していました。いこいがネックではありますがちょっと再現してみたくなりますね
これでようやく旧製品のマイテ49(ムーンライト九州14系でアレを…を参照ください)を置き換えられます😊
平成初期の頃には実車のこの旧客たちが西日本エリアでイベントに引っ張りだこで、EF58やC56などに牽引されて走ったことが実物誌によく載っていたので、模型でも加工したらいっぱい走らせて楽しみたいものです。参考:鉄道ピクトリアル1993-9(No.580)
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