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2016年5月9日月曜日

【東急】異端! デハ7815号車

クーラーの隙間にシングルアームパンタを乗せたデハ7815

東急では平成4年(1992)の2000系新造からしばらく車両配備が充足して新車が現れなかったため、初物好きの同社にしては珍しく、その頃広まっていたIGBT-VVVF制御方式やシングルアームパンタグラフの導入に遅れを取っていました。

 そんなさ中の平成7年2月、長津田検車区 一回りしているとなんだか怪しい7700系4両編成が構内で試運転をしているのが見えました。
よく見ると組み込まれているサハの屋根ににシングルアームパンタが乗っているではありませんか!

近寄って観察すると床下にも見慣れぬVVVF制御器があって台車もピカピカ。どうやら新しい制御器とシングルアームパンタのテストのために電装されたようで、編成が7912F(クハ7912-デハ7812-サハ7962-デハ7712)なので車号は‟7962”だったはずが“7815”と中間電動車の番号になっていたことがそれを物語っていました。またよく見るとこの1両だけ側面に車外スピーカーと行先表示器がついています。

検車区の留置線を行ったり来たり、パンタの上げ下げをしたりを何回か繰り返していました。
新たな発見に胸躍らせた日でした。

 この変則7912Fは程なく目蒲線で営業運転に入りましたがその時は蒲田寄りのデハ7712はパンタを下げたカット状態で運転され、同編成が池上線転属のためワンマン改造入場すると7902Fに組み込まれて同様な編成を組みました。
 その間に(どのタイミングだったかは忘れましたが実見しています)走り装置の調整のためか雪が谷検車区でトラバ―サーを使って台車を元の付随台車に戻し、VVVF装置も一度外され、パンタは装着のまま緊締した付随車扱いとなっていた時期もありました。
そのあとに7915と7715の両先頭車が改造出場して池上線名物 異形の7700系編成となったのでした。
編成の変遷はまとめるとこんな感じです↓
7912-7812-7815-7712
7902-7802-7815-7702
7915-7815-7715

この現車試験の結果が、平成11年デビューの新3000系&300形にフィードバックされたのだと思われます。

ちなみにこの時は倉庫として残っていたこのクハ3856とサハ3375の経過観察のために足を運んだのであります。
長いことこの状態で隅に置かれていて、年々劣化してくことに気をもんでいましたが結局解体されてしまいました(泣)。

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